以下の本を読みました。
気になった部分をいくつか
道具や貨幣に振り回されていないか
道具や貨幣を使いこなしていると思っていた人間社会は、いつのまにかそれらに振り回されてしまうようになってしまいました。マネーと実物経済の関係でいえば『人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか』を書いた水野和夫さんが言うように、頭(実物経済)が尻尾(金融経済)を振っていた思っていたけど、尻尾に頭が振り回されているような倒錯が起きています。
サブプライムローンのような金融商品、グローバリズムという政治と経済の流れ、インターネットが吐き出す大量な情報、原子力発電という究極のエネルギー生産装置。
なんだかすげー文明発達してない?でも人間はこれらをうまく扱っているようで、実は振り回されているのでは。という話。
うーん、個人的には、上記にあげた文明の利器と呼ばれるようなものの中で、インターネットだけは注意してうまく使って、他とは距離を置きたいと思っています。うまく使って、なんとかこの時代を生き抜く武器にできればなー
ブログやSNSに振り回されないように注意。
小商いとは
小商いとは、自分が売りたい商品を、売りたい人に届けたいという送り手と受け手を直接的につないでいけるビジネスという名の交通であり、この直接性とは無縁の株主や、巨大な流通システムの影響を最小化できるやり方です。
当然のことながら、そこに大きな利潤が生まれることはありません。
しかし、小商いであるがゆえに、それほど大きな利潤というものも必要とはしていない。
何よりも、送り手と受け手の関係が長期にわたって継続してゆくことで、送り手は自分が行っていることが意味のあることであり、社会に必要とされているのだと実感することができることが重要なのです。
会社にいたころは会社の巨大なシステムの中で、細分化された仕事を行い、自分のやっていることが誰の役になっているかよく分からなくなり、場合によっては意味のないことでもやらなくてはいけなかったり、大変でした…
ちゃんと、自分の中で納得のいく、目の前の人との関係の中で続くようなビジネスができるようになったら嬉しいなと思っています。いきなりではなくていい。少しずつ、育てていければなぁ…
本書では「本当の大人とは」「ヒューマンスケールでやることの大切さ」ということについても書かれています。そこがけっこう大事な点かもしれません。ちょっとここでは書いてませんが。
経済成長、文明の利器を否定しています。個人個人とつながりを大切にして行う小さなビジネスをやろうとする人にとって参考になる本かもしれません。
正直、なかなか難解な文章に感じました。そのうち再読するかも。