40代サラリーマンのぼやき

思いついたことを書いてます。雑記です。

【本】『勤めないという生き方』を読んで、理由や計画がちゃんと説明できなくても辞意を固められました

少し前に、会社を辞める決意をするために読んだ本の一つです。 

 

会社に勤めない働き方をしている人たち13人に取材した内容で構成されていて、職人、地方、お店、農業、NPO、様々な働き方が紹介されています。

うまくいっている人もそうでない人も載っていて、とても参考になりました。

 

本書を読んで特に良かったことは主に2つ。

・後ろ向きな理由で会社を辞めたっていい。

・明確な計画は無くてもいい。

といったことです。

 

後ろ向きな理由で会社を辞めたっていい

手染め職人

これまで受けた取材では、よく『染めがしたくて会社を辞めた』と書かれたものが多いんですが、本当の辞めた理由は純粋に社内での人間関係。ものすごく消極的な理由なんです。

 

建築家

なぜ辞めるのか、今後のために教えてほしいとまで言われた。けれども当時は抽象的にしか答えられなかった。ごまかしているわけでもなく、本当に自分の選択が言語化できなかった。

 

会社を辞めるときだって、『これがしたいから』と明確な目的があって辞めたわけじゃない。

 

上司に辞めることを伝えたときは「やりたいことは何だ?」とちょっとしつこく聞かれました。正直「やりたいことはあまりイメージできていない。とにかく今の仕事を辞めたいだけ。」でした。それでも本書に登場してくる人たちの例を知ることで、辞めることを踏み切れました。 

akio130.hatenablog.com

  

明確な計画は無くてもいい

ネット販売起業家

それまで部内にいたベテラン社員が、今日で定年だから、とぼそりと言った。部内は何の反応もなし。送り出すことすらもなかった。この会社に長くいてもしょうがいないと。(中略)会社に辞意を伝えた。この時点では何をするかまったく決まっていなかった。

 

農園主

せっかく一度きりの人生、好きなことをしていなければおかしいのではないか。

会社に辞表を提出してほとんどあてのないまま札幌に転居し、まずはスポーツ店でアルバイトをしながら、次の仕事を探すことにした。

 

次の仕事が決まっていないで辞めるなんて無謀かもしれませんが、直感で向かいたい方向に進んでいけば、いずれ何かが見つかるだろう、という根拠の無い自信が今はあります。少なくても、今のまま会社にいるよりは楽しい人生が待っていると思っています。

 

会社に残るというのは

 

会社の末席にいて、見渡したら、課長、部長、局長と座っているのが見えた。そしたら、自分の未来がふわっと見えた気がした。その瞬間、すごく将来が不安になった。もう、言いようもない不安に襲われた。『ここにいたら、おれの人生って決まっちゃってるんだ』と思った」

 

ということです。ここにもとても共感しました。

 

おわりに

本書に登場する人は、最初からすべてを計算して進んできた人は多くないです。手探りで進んでいます。

やりたいことが決まっていなくても、とにかくここにいてはいけないと感じて動いている人が大半です。

働くことにお金を強く求めている人は少ないです。

多忙により病気になって健康の大切さに気付いた人もいます。

会社に安定や幸福を求められないと気付いた人もいます。

マネー中心の世の中に疑問を持った人もいます。

こんな消費社会を助長する会社で働きたくないと感じた人もいます。

 

それぞれの考えにとても共感しました。

その後のビジネスが上手くいっていない人もいましたが、彼らのように生きていきたいと思いました。

 

色々な人の辞めるまでの心境と、辞めた後の実際の状況が描かれています。

先人たちの経験を疑似体験できる、今の自分にとってはとても意味のある本でした。

 

 

2015年、会社辞める決意を固めるために読んだ本にもピックアップしました

akio130.hatenablog.com